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妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

見越入道を見越さなかった話

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見越入道(みこしにゅうどう)

豆撒いたか?
俺は彼女に鼻の穴に詰めた豆くらわせてビンタされたぞ。
というわけでタカシだこんにちわこの野郎。
 

今日は俺に憑いてる妖怪の中でも一際デカくて目障りな見越入道のこと書くわ。

 

数年前の夏だったと思うんだけど、スーパーでスーパーカップ(チョコミント味)買った帰りに見越入道におどかされたんだよ。

いきなり目の前に出てきて、グングン背を伸ばして、どや怖いだろ? みたいな顔されて。

あーはいはい、って感じだったから無視してアイス運搬任務に戻ったんだけど、俺にスルーされたのが悔しかったのか、何回も何回も家までの道に出てきやがってさ。

そん時の俺はたまたま見越入道の事知ってて、対処法も知ってたんだよ。

 

「見越した」って言えば消えるんだってさ。単純だろ?

 

でも見越に邪魔されたせいでスーパーカップが結構溶けちゃっててさ。俺の大好きなチョコミント味もぐしゃりだよ。

そうなった俺が普通に撃退するわけないよな。

とりあえずスーパーカップを家の冷凍庫にしまってから、玄関あたりをウロウロしてた見越しの元へ戻ったんだ。で、ムキになってまた脅かしてくる見越を指差して、

「見……過ごした!」

って言ってみたんだよ。そしたら見越、一瞬ビクッ! ってなったけど、ニヤァって笑ってまたグングン背を伸ばしやがった。ニヤァ、はこっちなんだよな、アホな奴だよ。

部屋に戻ったら、丁度俺の部屋の窓から見越の顔が見えて、しつこく見越は「ばぁ!」 みたいにやってるんだが、俺にとっても好都合、ベッドでくつろぎながら見越をからかえるからな。

「み……つこしだ!」

「み……かん食べたい!」

「二個下?」

とか、見越した、に似てる言葉言いまくってやったよ。

そんなことしばらく続けてたら、今度は見越の奴が疲れてきちゃったみたいでな。最初俺の言い間違いに喜んでたくせに、次第に残念がるようになってきたんだわ。多分、あっちも帰りたくなったんだろうな。

でも、俺のチョコミント愛を舐めてもらっちゃ困るんだよ。妖怪だろうがなんだろうが、人様の愛するアイスを溶かした罪は重いだろ? アイスがチョコクッキーなら許したかも知れないけど、チョコミントだから話は別だ。

それから数日間、俺は見越を焦らし続けた。あいつらもほんと暇だよな。俺に撃退されなくたって勝手に帰ればいいのにさ。妖怪にもプライドみたいのがあるのかね。

もう見越も堂々と俺の部屋の中に居座るようになって、脅かす表情のまま固まってたな。いつでも撃退してくださいお願いします作戦のつもりかな。

そんなある日、外から「せぃやー! せぃやー!」って声が聞こえて来たんだ。そう、近くの神社でやってた祭りの御神輿だ。

その声を聞いた途端、見越の奴すげぇ嬉しそうな顔して、外に飛び出て行ったんだ。

ん? と思って外見たら、見越の奴、神輿の上に乗っかって俺の方じーっと見てんの。

やれやれ、って感じだよ。俺は期待には応える男だ。見越の方見ながら、

「なんだ……祭りかよ」

って言ってやったわ。

そしたらな、ズルいんだよ。俺、見越した、なんて一言も言ってないのに、見越の野郎、「グワぁぁ」とか大袈裟に言いながら消えていきやがった。

御輿だ! って俺が言ったんなら、すげぇ似てるから聞き間違いで撃退されちゃいました、って言い訳もできるんだろうけど、流石に「祭りかよ」でぐわあああ、は卑怯だよな。

まぁ、もう耐えらんなかったんだろうな。根性の無い妖怪だわ。

 

そんなこんなで俺の事怨んでるらしい見越入道。一説じゃあすげぇ怖い妖怪とも言われてるみたいだけど、なんつーか意外と普通のデカイおっさんだったぞ。

みんなも見越に遭ったら、ぜひ焦らして根比べしてみてくれ。なんか危険な目に遭っても俺は責任とらねぇけど。

とにかくな、ビビるからあっちの思う壺なんだよ。これは妖怪だけに限ったことじゃない。堂々としてれば、相手もやりづらいもんだからな。

見越したらばまた!