妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

おとろしに「髪長いから切れよ」って言ってやった

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おとろし

 

飛んで火に入る夏のタカシだぞこんばんは。

前に書いたわいらといつも一緒にいる金魚のフンな「おとろし」のこと書くぞ。

わいらが鼻毛ボーボーなキモイおっさん顔だったのに対して、このおとろしは比較的チャーミングだな。こいつは髪の毛ボーボーで「毛一杯」なんていう適当な別名も持ってるぐらい毛がいっぱいだ。

どうせお前らも美容室行って美容師にシャンプーされるのが怖いから散髪行けなくて髪の毛ボーボーだろ? よかったじゃねぇか、そういう髪を「おどろ髪」って言うんだぜ。おとろしって名前も、恐ろしいから来てる説があるんだ。ちなみにわいらも「畏(わい)」っていう「怖い」を意味する言葉から来てて、そんなわけでおとろしとわいらは仲がいいんだな。両方「恐い、恐ろしい」って由来だから。

へぇ、だろ?

 

で、こいつを初めて見たのは、狭いライブハウスで好きでもないビジュアル系バンド見てる時だったな。ボーカルがボッサボサの髪してるバンドがあったんだけど、そのボーカルの横にちょこんと居たんだよな。俺、ライブ終わるまでソレが妖怪だなんて思わなかったんだよ。よくわかんねぇけどバンドのマスコットキャラか何かだと思ったんだよな。

ライブ終わって帰ろうとしたとき、ステージ見たらまだちょこんと居座ってたんだ。その時、運悪く目が合っちまった。そしたらおとろしのヤツ、クリクリの目を大きく開いてさ、「見えるのぉ!?」とでも言いたげに俺の方近づいてきたんだよ。

逃げたね。すげぇ早足で逃げた。走りはしなかったよ。周りの人らには見えてないんだからな。

でもな。

なんつーか。

おとろしのヤツ、すんげぇ足遅いんだわ。

この絵を見てほしいんだけど――

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こいつ、短足なんだよ。

カニみたいにシャカシャカ走るんだけど、すんげぇ遅いの。

しかもぼさぼさのロンゲだろ? 見てて切なくなるわけ。

でもさ、顔は「おいらが妖怪!」みたいにいかにもな鬼面で、捕まえて食っちゃうぞぉ、的な気迫もあるわけ。なのにシャカシャカとださい遅い髪長い。

最初は俺も本気で逃げてたんだけど、次第に速度ゆるめて、なんとか追って来れるぐらいに調節しながら逃げてやったんだ。気を抜くとすぐに離しちゃうからな。

そんな風にしばらく逃亡劇に付き合ってやったんだけど、ふとアホくさくなったんだよな。

「てかなんで俺が妖怪に気を使わなきゃいけないわけ?」

ってな。そりゃそうだろ?

めんどくさくなったから、クルっと踵返しておとろしに向かって走ったんだよ。

そしたら今度はおとろしが逃げ出しやがった。一瞬だけ眉顰めて、すぐにシャカシャカ走りで後退し始めたんだ。

もうすげぇむかついた。

「マジで何がしたいんだよコイツ」

って感じだな。

しかも逃げるの遅いから余裕で追いつけちゃうわけ。

心がなんだかモヤモヤして、何か怒鳴ってやりたいけど特に言う事も見つかんなくて、ふと髪に目がいったから

「髪長いから切れよ」

って言っちゃったんだよな。

そしたら一瞬だけおとろしの動きが止まったんだよ。で、そのまますぅって見えなくなっちゃった。

マジで何? だったわ。

 

――で、例の霊媒師に見せた時におとろしも俺に憑いてることがわかって、またまた切なくなっちゃったんだよ。

あぁ、やっぱ気にしてたんだな、って。

でもそのことはもう直接言わないであげようと思ってる。とり憑く程に気にしてたんだろ? ならもう責めるのはかわいそうだもんな。

 

……てか、結局また俺は妖怪に気を使ってるわけだな。妖怪見えるのも楽じゃないぞ。