妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

東京発、本当は怖い「一反木綿」

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一反木綿(いったんもめん)

 

「――妖怪というやつはですね、色んな誤解をされてますよね? 例えば場所です。誰が一体妖怪は都会には出ないだなんて言ったんでしょう? 誰も言ってません。それなのに勝手なイメージがある。分かるんですけどね。ビルに囲まれた場所よりもですね、田舎の田圃道の、薄暗い道の方が似合いますからねぇ。けどそりゃあ勝手なイメージに過ぎない。都会だろうとどこだろうと、出るときゃあ出ますから。当たり前ですけどね。

あと、キャラクター化されてる妖怪っていうのも多いでしょう? そう、水木先生とかですね。鬼太郎です。ああなっちゃうと、どうしてもキャラクター化された妖怪で覚えちゃうでしょ? 批難してるんじゃあないですよ? ただ、もし本物の妖怪に出会った時に解らないんじゃあないかと心配なんですよ。

この高円寺辺りではね、昔っから一反木綿が出るんです。これがまた恐ろしくって不気味な妖怪なんですけど、みんなキャラクターとしての一反木綿しか知らないんですよ。だからこう言う。「なんか布が飛んでた」ってね。そりゃあいくらなんでもあんまりだぁ。どっかの家のタオルでも飛んでた――みたいな言いようですよ。私みたいな老いぼれは一反木綿の怖さをよっく知ってる。やつらは大抵夕方に出て、誰彼かまわずおっ被さってくる。下手すりゃ窒息死ですよ。

本物の一反木綿にゃ目も無い手も無い喋りもしない。だから大抵の人がただの布だと思ってる。けどそれこそ本物の一反木綿なんですよ。

一反木綿は実はかなり目撃者が多い。遥か上空を舞う布だったり、猛スピードで電車と並走する布だったり……。

三年程前のニュースで、男児が忽然と姿を消したってやつ、覚えてませんかね? お蔵入りになったのか何なのか、すぐにそのニュースは流れなくなりましたが、ある目撃者がこんなことを言ってたんですよ。「布に巻かれて消えた」ってね。

ニュースの証言VTRってやつです。ただ、特にそのことについてはニュース内でも誰も触れなかった。あれはね、本当は流しちゃマズイ情報だったんですよ。放送事故ってやつですわな。どう考えたって一反木綿の仕業です。人さらいもするんですよ。

――とにかくね、私が言いたいのは、どんなイメージを持っていたとしてもそれが妖怪と呼ばれるのには理由があるわけで。えぇ。決して甘く見ちゃダメなんですよ。

もし空を舞う布を見てしまったら、すぐに通報したほうがいい。ホントに。

……警察が取り合ってくれるかって?

……あぁ。あんた本当に何も知らないんだな。

大丈夫。通報すれば、とりあえずおまわりさんがなんとかしてくれる。理由はまぁ……そのうちわかるさ」