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妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

寝るな! 寝たら「しょうけら」にチクられるぞ!

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しょうけら

 

俺の実家のある街では、「しょうけら」っていう妖怪が結構有名。実際に何度も見てるし、街の人もみんな知ってるのになぜか公にならない。てか、取材の一つでも来ていいもんだと思うんだけど、そういうのも無い。ばあちゃんの話では、公にならないように国が統制してるとかなんとか。ほんとなら、ちょっとロマンだ。

 

ところで、「庚申待」っていう行事、聞いたことないかな? 読みは、コウシンマチ、だ。干支の庚申の日に行う行事で、大体2か月に一回ぐらいある。平安とか古い時代からあったんだけど、江戸時代に結構広まったものの、今ではほとんどやってる地域は無いみたい。でももしこれを読んでる人の家の近くとかに「庚申塔」が建ってたりしたら、それは間違いなくその行事がそこで行われてたってこと。

 

その庚申待っていうのがどういう行事かというと、昔から庚申の日は「しょうけら」っていう妖怪が、人が寝ている隙に人間がした悪い行いを閻魔様にチクリに行く日なんだ。だから、人間はなんとか行かせないよう、寝ないで宴会をするんだ。それが「庚申待」っていう行事。ただ、もうその名前を使ってるところは少ないみたいで、俺の街でも「しょうけ祭り」って名前になってた。まぁ、冷静に行事の内容を見ちゃうと、人間がただ情けないような気もしてくるけど。だって要は「チクリに行かないでぇ!」ってだけの祭りだから。

 

でも俺は昔からその行事が好きだった。だって、純粋に楽しかったから。大人も子供も、その日だけは普段とは逆に「寝ちゃダメ!」って言われるわけで、いつもその行事の時はワクワクしてたのを覚えてる。俺の街は焼酎が有名で、未成年だった時もたまに大人に飲ませてもらってた。その行事の時だけ。マズかったけど(笑)

 

しょうけらを見れるのも当然その行事の間だけ。基本的にしょうけらは堂々と出てきたりはしない。いつも屋根の上にいて、たまぁ~に発見できる感じ。容姿は灰色掛かった全裸の子供みたいな不気味な感じ。あ、ロードオブザリングって映画あったよね。あれのゴラムにかなり近いと思う。

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うん、マジでかなり近い。

しょうけらはパッと見不気味だけど、いっつも羨ましそうに宴会の方を見てる。子供の頃の俺は何度もしょうけらに「こっちおいでよ」って手招きしてたんだけど、その度に母ちゃんに怒られた。母ちゃん曰く、しょうけらに酒を飲ませたりするのも閻魔様にチクる時の罪にされちゃう――のだとか。それは流石にウソだと思った。

 

まだ誰にも言ってないことがあるんだけど、一回だけ、しょうけらがすごい近くに来たことがあった。その時、しょうけらの目を見てたらとんでもなく眠くなっちゃって、そのまま寝ちゃったんだ。子供の頃だったし、どのくらい寝ちゃったのかわかんないけど、多分短い時間だったとは思う。――けど、しょうけらはその日俺の前には現れなかった。で、その時母ちゃんにそのこと話したら、「大丈夫、あんたはどうせまだ大した悪さしてないから」だって。

大人になった今でも、怖いんだ。

誰にも言ってないことっていうのは、実は、母ちゃんのパンツを学校の先生にあげたことがある。先生が物凄く真剣な顔で相談してきて、お小遣いくれちゃったから。

母ちゃんのパンツにどれだけの罪があるのかわからないけど、閻魔様がイイヤツでそのぐらい許してくれるといいんだけど……。