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妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

鎌鼬(かまいたち)は実在するのか?

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鎌鼬(かまいたち)

 

里中です。

鎌鼬と呼ばれる妖怪は、最早科学的に証明されてしまったと言っても過言ではない、悲しい妖怪です。このカマイタチによる被害は、そのほとんどが雪国で起きます。症状は、「痛みは無いのだが気付いたら切り傷ができていた」というようなもの。それを古くからカマイタチという妖怪のせいだとしてきたのですが、雪国で起こるということを糸口に、凍傷の類、またはあかぎれの一種であろう、ということが通説となってしまったのです。

しかし今回書かせていただくのは、青森県に存在する「かまいたち愛好会」の方の貴重なインタビュー記事です。方言は極力解り易いように訳しましたので、その興味深かったインタビューの内容をどうかご覧ください。

 

「――鎌鼬っていうのが、もう証明されちゃった、と里中さんは仰いましたね? それはウソだ。証明なんかされちゃいない。ただ、そうかも知れない、その可能性が高い、というだけの話でしょう?

 例えば鎌鼬が凍傷だとかって話も聞きますが、雪国でしか鎌鼬が出ない理由は別にある。性格上、もったいぶるのがキライなものでしてね、結論から言いますよ。

 鎌鼬は、イイズナっていう動物です。イタチの一種ではありますがね。イイズナは東北らへんにしか生息していない動物でして、夏は可愛くリスみたいな色になるが、冬になると身を守る意味も兼ねて全身真っ白になる。お蔭で見つけるのも一苦労ですよ。それに、小さい動物ですからね。

 ……いやいや、そのイイズナが人を襲うようなことはありませんよ。むしろ滅多に見ることができないぐらい臆病ですから。すぐ逃げちゃう。

 ただね、6年前、まだこの愛好会ができる以前の話ですけどね、八戸にあるでっかい自然林で、見たこともないような大きいイイズナが出たんですよ。私もそこに居合わせましてね、そりゃもう腰を抜かしました。熊ほどの大きさがありましたね。

 距離がかなり離れた場所でしたが、ちょこんと立つ姿は他の小さいイイズナとおんなじでしてね、愛嬌もある。丁度そのでかいイイズナの周りには、小さいイイズナがいっぱいいたんですが、そのちっちゃいイイズナがいなかったらそのデカサに気づかなかったでしょうね。ボテっとした雪もかなり降ってましたし、さっきも言ったように冬のイイズナは美しい白色になりますからね。

 私たちは本当に慎重に、ゆっくりとそのイイズナに近付いて行った。イイズナってやつはね、普通すぐ逃げちゃうんですよ。でもそのデカいイイズナは逃げない。それどころか、私たちが近づくのに合わせ、あっちも少しずつ前傾姿勢になっていったんですね。これはまさか手懐けられるんじゃあ? なんて思ってましたよ。

 そしたら次の瞬間――消えたんです。消えた。額面通りですよ。跡形もなく消えちまった。ただね、逃げたわけじゃなかった。

 シュン! シュン! ってね、音だけが林の中に聞こえまして、私達は逃げるに逃げられなかった。大きいイイズナを見れて喜んでた心なんかすっ飛んで、恐怖心が心に満ちてましたね。タイミング的にね、どう考えたってその音を出しているのはあのイイズナなんですよ。怒らせたんだ、イイズナの主を怒らせたんだ、なんてみんな小声でつぶやいてましたよ。

 今思えばね、逃げればよかった。素直に引き返すべきだったんです。でも言ったように、みんな腰が抜けて動けない。イイズナも帰らぬ私達に怒ったんでしょう。さっきから木々の上で聞こえてたシュン、っていう音がね、耳元で聞こえたんです。

……ほら。ここです。この、耳の真後ろ。数針縫いましたが、傷跡は残っちまった。大出血でしたからね。

 その日から、ですね。私がかまいたち愛好会を始めたのは。私はね、当然少しの下心もあって、観光にも一役買えるんじゃないかって思ってたんですけどね、なぜかちょいと圧力がかかりまして……えぇ。わざわざ東京から警察の方が来て、色々と聞かれましたよ。

 ――ここだけの話ですがね、その警察の方達には、ウソの場所を教えたんです。行った事もないような場所を教えたんですよ。

……なんでかって? う~ん。なんとなく、鎌鼬を捕まえにでも行きそうな様子でしたからね。それに東京モンに鎌鼬捕まえられたくはないでしょう。捕まえる気なんてないですけどね、やるなら自分たち地元の力で捕まえたいですからねぇ。

 ――あれ以降、まだ一度も鎌鼬には逢えていませんよ。ただし、被害報告はよく聞く。こんな愛好会やってるでしょう? ここらじゃあ一応、鎌鼬かも知れない情報っていうのはほとんど入ってきますから。

 ……そんなところですかね。

あぁ、里中さんはライタァでしたね? 一つだけ、鎌鼬についての間違った情報がありますので、それだけなんとかみんなに教えてやってくれませんかね?

鎌鼬にやられた傷はすぐ治るっていう、アレです。大法螺ですね。むしろ毒かなんかあるんじゃないかってほど、この耳の後ろの傷には苦しみましたから。よろしくお願いしますよ」

 

カマイタチの正体にまで言及しているだけでなく、実際に襲われたこともあるというこの男性。インタビューをした感想として、とてもウソをついているようには思いませんでしたし、この男性のカマイタチへの愛情も感じました。

それよりも気になるのが、この男性の妖怪談にも、警視庁の怪しい動きについての話題があったこと。

この警察の気になる動きについても今後調べていくつもりです。