妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

猿猴に遭ったら尻を隠せ

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猿猴(えんこう)

 

猿猴って知ってますかね?

地元じゃ結構有名なんですよ。あ、高知です、地元は。

河童の一種だなんて言われてますが、見た目はほとんど猿です。だから猿猴っていう名前なんでしょうね。

これが結構怖いヤツでしてね。

川とか海とか……つまり水辺ですね。水辺にいきなり現れて、長い手をニュンって伸ばしてくる。なんだか幼い猿みたいな顔してますから、知らない方は「かわいい!」なんて思っちゃうかも知れませんね。

けど絶対に近寄っちゃいけないんです。猿猴がよく出る地域では、観光客にしっかりと注意してるらしいですよ。

「頭隠さず尻隠せ」

って。なんでかって言うと、猿猴はその伸ばした手を肛門に入れてくるんですよ。私も一度だけ、猿猴にやられた女性の亡骸を見ちゃったことあるんですけど、ズボンも下着もビリビリに破かれて、お尻の部分が血だらけでした。トラウマですよ、そりゃ。

血だらけなだけならいいんですが、猿猴が肛門から手を入れる理由は、内臓を引きずり出すためなんですよ。お医者の話では、腎臓だか肝臓だかが好物みたいでして。それだけ持って帰って、後はぶちまけたまま。

亡骸見ちゃった、って言いましたけど、あの日からは一週間ほとんど食欲が沸きませんでしたよ。その女性も、なにしろ田舎でしたから、知った顔でしたしね。

……えぇ。

 

年に数回は必ずこの事故が起きてる。地元じゃ知らない人間なんていない。それにマスコミだって好物でしょう? こういう話は。

……なのに、絶対にこの話は広まらない。

え? 他の地方でも似たようなことが?

……なるほどねぇ。隠さなきゃならない理由が上にはあるってことですか。

そういえばですね、この前実家の母と久しぶりに電話で話したんですよ。もう五年ぐらい帰ってませんから。こっちでの仕事が忙しいもので。

その時にも会話に出てきましたね。「まぁた猿猴がわりことしやったちや」って嘆いてました。

母なんかはね、よく猿猴見るんですが、ちゃんと撃退法知ってますから。

お尻に手を当てて、シッシッって、向こういけ、ってやればいいんですよ。そしたら猿猴は「この人はダメなんだ」ってわかるとか。なのにうっかり近寄っちゃう人間に対しては「この人は食べてもいいんだな」って思い込んで襲うらしいですよ。

人間さえ襲わなければもっと仲良くできそうなもんなんですけどね。

美味しいんでしょうね。人間の内臓が。

 

面白い話がありまして、二年前だったかな? ある観光客の男性が海辺で猿猴に襲われて亡くなったらしいんです。母から聞いた話ですよ。

その襲われた男性、やっぱり肛門から内臓引きずり出されて死んでたみたいなんですが、臓器のほとんどが手つかずでその場にあったらしいんですよ。肝臓とかも。

お医者が調べたら、その男性の臓器はタバコとお酒でボロボロだったらしいんです。

猿猴も、結構グルメなんですよね。

 

あとはもう……いや、一つだけ気になることがありますね。

警察です。

なぜか、猿猴の関係する事件が起きた時は、わざわざ東京から警察官が派遣されるらしいんですよ。……そう、わざわざ。高知にだって警察官はいますよ。

――で、これは噂に過ぎないんですけど、警視庁の生活安全部にですね、化け物や妖怪関係の事件を担当する課があるらしいんですよ。そんなの、公式にはどこにも見当たりません。

噂ですよ、あくまでも。

で、その課の警官がわざわざ調べに来る。だからいっつも死体の片付けが遅れるんですよ。これは事実です。数日間死体がそのままだってこともよくある。だから私みたいな目撃者が増えちゃうわけです。

秘密の組織だかなんだか知りませんが、その部分は早急に改善して欲しいですね。

え? あなたが調べる?

えぇ、それは自由ですが、その際にはどうか今のお願いは伝えておいてくださいよ。

 

                           里中の記事より