妖怪うぃき~現代にも現れる妖怪達~

妖怪……いるんですよ、現代にも。現代で起きた、妖怪達の目撃情報を紹介いたします。

放置しすぎて更新する気概も無いので、図鑑の方に統合し始めてます。過去の記事も一部図鑑へと移しているので、妖怪うぃき的妖怪図鑑の方へお越しくださいませ。

男女の死後の愛の形「じゃんじゃん火」

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じゃんじゃん火

 

(里中の記事より)

この辺りでは有名な怪火ですよ、えぇ。一応、妖怪ってなってますがね。別に妖しいもんじゃない。

正体?

愛じゃないですか。愛。

ほら、この辺りは川がやけに多いでしょう? 大抵は川から出る。

じゃんじゃんと、音を立てるっていうのが語源みたいですが、今じゃ音は聞こえませんな。昔はお侍さんの怪だったのかも知れませんが、今の人間でじゃんじゃん音を立てるような服着てるやつはいませんからね。

じゃんじゃん火はね、必ず二つの川から一つずつ出る。なぜかって? 織姫彦星と一緒ですよ。死んでも尚、逢いたいんでしょうな。同じとこで死ねなかったから、お互い待ち合わせて同時に出て、逢うんですよ。

 

見た目は怪火だ人魂だって不気味がられますがね、要はデートですわ。ハハハハ。

 

ただね、肉体も無いもんだから、よく勘違いしやがるんです。少しでも近づこうとしたら、それが自分の相手だと勘違いして追っかけてくる。別に悪さする妖怪じゃないんですよ。だのに追っかけられた人間が、怖くなってすぐ悪い風評をたてちまう。

妖怪も、とんだ風評被害ですよ。アハハハハハ。

 

心中した人間の妖怪だって説もありますが、それは一例に過ぎないと思いますよ。

この前ね、おしどり夫婦で知られてたじいさんとばあさんが死んだんです。ばあさんがまず死んじゃって、じいさんも後を追うように……ね。よくあるでしょう? 男は嫁に逝かれちまうとてんで弱いんです。

 

それからしばらくして、その夫婦の家があったすぐ近くの川で、じゃんじゃん火が出た。数人が見たんですよ。

面白いのがね、その夫婦はいっつも糠漬け食ってやがって、糠味噌臭いで有名だったんだ。そしたらじゃんじゃん火をこっそり見てた誰かがね、

「なんかヌカ臭くねぇか?」

って言ったんですわ。確かに、そんな気がしましたね。ありゃ間違いなくあのじじいとばばあだと、こうみんな信じたわけだ。ハハハハ。

 

見た目? 火の、ですか?

う~ん。見た目も何も、ただの火ですよ。浮いてるのが変わってるだけで。

科学的にどう思うか? だからね、そんなの考えるのがバチ当たりなんだ。

いいじゃないですか。死んでもデートしたがる夫婦、カップルがいたって。

愛を科学的に――だのってね、あんたらはなんでも科学科学と躍起になる。

死後の愛まで調べはじめちゃあ、そんなの野暮さ。下衆さぁ。

そう思いませんか?

 

燃え上る愛ってのは本当にある。ステキなことじゃないですか。ハハハハハハ。